『118人負傷 軍入隊志願者狙う』 などという地元紙のタイトルが目を惹いたのでそのまま引用させていただきます。

 『イラクの首都バグダッド中心部にあるイラク軍兵士募集事務所ゲート前で17日午前9時(日本時間同日午後2時)ごろ、自動車を使った自爆テロがあり、保健省当局者によると35人が死亡、118人が負傷した。新生イラク軍の編成を妨害し、今月30日の主権移譲を前に社会不安をあおろうとする反米武装勢力の攻撃とみられる。

 主権移譲に向けたテロを警戒し、イラク駐留米軍は主要施設の警備を強化しているが、6月に入り、二人の暫定政権高官が暗殺されるなど、反米武装勢力の活動は逆に活発化。米軍の協力者とみなされているイラク警察や軍、外国人の民間業者、石油施設への攻撃も多発しており、治安悪化がますます顕著になってきた。

 現場を訪れた暫定政権のアラウィ首相は「卑劣な攻撃だ」と非難、「今後も攻撃は激化するだろう」と語った。

 軍関係者によると、大型四輪駆動車がゲートに近づき爆発した。ゲート前には約100人の応募者が並んでいたという。米軍高官は。犠牲者に応募者は含まれておらず「ほとんどは近くでバスから降りた人だった」としているが、現場の警官や目撃者は応募者も爆発に巻き込まれたと話している。

 保健省当局者は、死傷者はさらに増えるとの見方を示し、AP通信は負傷者が138人に達したと報じた。

 今月末の主権移譲を前に治安の不安定さを印象づけようとする反米武装勢力が、今後も攻撃形態をを多様化し、攻撃対象を拡大することをいとわないとの意志を明確にしたと言える。

 戦後復興が遅々として進まないイラクでは失業が深刻。日常的に反米武装勢力の攻撃対象になっているイラク軍は極めて危険な職場だが、収入を求めてやむなく応募する人ばかりだ。

 「犠牲者に米兵はおらず、イラク人ばかり。なぜ罪のない人々を無差別に狙うのか」近くのヤルムーク病院で患者名簿をまとめていた病院職員はやりきれない表情で声を張り上げた。』

 6月も早、後半に入り、主権移譲の日も一歩一歩近づいてくるというのに、いつまでこうしたことが繰り広げられるのだろう。。。同じ人間同士なのに。