イラク選挙 影落とす武装テロ 反米の象徴 指示根強くと書かれた1月25日付けの地元紙の記事に目が留まりましたので、そのまま引用させて頂きます。

 『30日のイラク国民議会選挙を前に、ヨルダン人のザルカウィ容疑者率いる「イラク聖職アルカイダ組織」などのイスラム過激派が選挙紛争を狙ったテロを繰り返している。過激派間には共闘関係があるとみられ、米軍など“異教徒軍”親米指導を駆逐することを目的に暴力によるジハード(聖戦)を正当化。民主主義や選挙は「神の法に基づかない」(イラク・イスラム軍声明)と対決姿勢を明確にしており、政治プロセスに取り込むのは極めて困難だ。

 民主主義より「神の法」

 昨年末には国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者のものとされる声明がさらなるテロを呼びかけ、過激派を勢いづけた。

 聖戦アルカイダはイラクでの大規模テロの大半の実行を主張。ザルカウィ容疑者は、異教徒やイスラム教シーア派に不寛容なイスラム教ワッハーブ派の中でも、最強硬派聖職者の影響を受けている。

 米軍などは、ザルカウィ容疑者組織の壊滅を狙った昨年11月のイラク中部ファルージャ制圧作戦で武装勢力千人以上を殺害したとしているが、テロ活動は首都バグダッドを中心とした中部や北部で依然活発。同容疑者は今も5百~千人の動員が可能とされ、19日には首都での連続テロで26人が死亡した。

 ビンラディン容疑者のものとされる声明は、ザルカウィ容疑者をイラクでの指導者と認め、同国のイスラム教徒は「彼に従うべきだ」と主張。ザルカウィ容疑者側も昨年10月、ビンラディン容疑者を「イスラム軍の最高の指揮官」と称賛するなど、両容疑者は良好な関係を誇示している。

 さらに、過激派を支援する旧フセイン元大統領の親族で元共和国防衛隊のマジド元中佐(昨年拘束)が、ザルカウィ容疑者の“金庫番”で、旧政権関係者が盗んだ「20億~70億万ドル(約2千億~7千億円)を管理」し、テロ資金を提供したと発表している。

 ザルカウィ容疑者に近いとみられるのが「アンサール・スンナ軍」。指導者も組織の規模も不明だが、暫定政府は、マジド元中佐が同容疑者とスンナ軍を結束させるため働いてきたとみる。スンナ軍は昨年11月、聖戦アルカイダと共謀し、首都南方の政府施設を攻撃したと主張している。

 スンナ軍は同12月、モスル近郊の米軍基地を自爆攻撃し、米兵ら22人を殺害。また、「イラク・イスラム軍」などとともに、国民議会選挙に投票する者を攻撃すると警告する共同声明を出した。(カイロ共同)』

 また、「バグダッド24日AFP=時事」によると、イラク暫定政府は24日の声明で、ヨルダン人テロリスト、アブムサブ・ザルカウィ容疑者の側近二人を逮捕したと発表した。うち一人は30日に予定されるイラク国民議会選挙の投票日にテロ攻撃を画策していたほか、2003年8月のバグダッド国連事務所爆破事件に関与したという。

 逮捕されたのは、アブ・オマル・アルクルディ容疑者ら2人。国連事務所爆破テロなど32件に関与したとされる。また、国民議会選投票日当日にバグダッドの投票所を狙うテロを計画していた。とありますが、本当にイラク国民の為にはどちらが?と思うとき、「神の法」の前には米軍流の民主主義を押し付けるのはどうなんだろう?と思えてしまう。

 先ほどの国会答弁の中にも、「アメリカ軍が壊したところを、日本の自衛隊が修復して回っている」というような発言がありましたが、言い得て妙だなと思ったのは私だけでしょうか?