更にブラジルでガソリン車駆逐 クリーンで新車シェア8割などの文字を見つけたのは、24日づけ地元紙の経済欄。そのまま引用させていただきます。

 『自動車用燃料のエタノールが普及しているブラジルで、ガソリン、エタノール、両方を混ぜても使える「フレックス燃料車」がシェアを急速に広げている。原油価格高騰を受けて欧米の自動車メーカーが発売を始めて4年足らずで、ガソリン車を市場から締め出しつつある。出遅れた日本勢は挽回(ばんかい)に懸命だ。

 ブラジルのエタノール燃料
 1970年代のオイルショックを受け、ブラジルの軍事政権がサトウキビを原料にしたエタノールを自動車用燃料として全土で導入。85年には新車の焼く95.8%をエタノール車が占めた。その後、業者がサトウキビを収益性の高い砂糖生産に回したため、エタノールは極端な品薄となり、消費者の信頼を失った。近年、地球温暖化問題への関心の高まりから、代替エネルギーとして再び国際的に注目され、生産、輸出とも急増中。(リオデジャネイロ共同)

 ■4年で急増

 ブラジル自動車工業会によると、2006年の国内自動車販売のうち、フレックス燃料車は143万台で78%。ガソリン車は31万台でわずか17%だった。12月に限ればフレックス車は82%を超えた。同自工会は「近く9割程度まで伸びる」とみている。

 フレックス車は独フォルクスワーゲン(VW)が開発して03年に発売。センサーがガソリンとエタノールの混合割合を感知、最適の燃焼状態になるようエンジンを調整する。価格はガソリン車より1~3%程度高いだけだ。

 ■05年に逆転

 ブラジルでは全土のガソリンスタンドでエタノールも売られており、リオデジャネイロでは現在、ガソリン価格は1リットル=2.6レアル(148円)、エタノールは1.9レアル程度。フレックス車なら、エタノールが値上がりすればガソリンを、その逆ならエタノールを選んで給油できる。

 フレックス燃料車の人気が集まり、米ゼネラル・モーターズ(GM)やイタリアのフィアットなどが追随して販売。ブラジルでは05年に販売台数でガソリン車を上回って以降、シェア拡大を続けている。既にGMはブラジルでガソリン車販売を停止。VWも今年中は新車の全てをフレックス車にする方針だ。

 ■生産割合を増強

 日本勢は出遅れ、ホンダが昨年11~12月にシビックとフィットのフレックス車の生産を開始。トヨタも今年前半に投入予定だ。

 ホンダは点火用のガソリンタンクをエンジンから離した設計で安全性を高めるなど、欧米メーカーとの差別化を図り、挽回を目指す。現地法人の担当者は「実際に販売を始めると想像以上にフレックスを求める顧客の声が強い」と驚いた様子。現在は3割程度のフレックス車の生産割合を、近く増やすという。

 生物由来のエタノールは、地球上の温室効果ガスを増やさないクリーンな代替燃料として注目を集めている。ブラジルではサトウキビを原料に生産され、生産量は米国に次ぐ世界第二位。地球温暖化防止のための京都議定書で温室効果ガスの排出削減の義務を負った先進国への輸出も急増中だ。(リオデジャネイロ)』

 昔は淡路島でも砂糖を作るためにサトウキビが沢山栽培されていたと聞いたことがある。栽培自体は本当に大変かもしれないが、休耕田などを利用して何とか栽培を始められないだろうか。また、菜種から油を取る方法を広めて行こうとか、家庭での廃油を利用してディーゼル車の燃料を作るということも進められている。淡路島ではまるで自転車のような感覚で利用されている車だからこそ、こうしたフレックス車の導入が求められる気がする。